みやま鍼灸整骨院のブログ

生まれも育ちも芽室町。元商工会青年部長。

野球のアイシングの議論

「登板後のアイシングは選手寿命を縮めるのでは?」という議論は、プロ野球メジャーリーグの現場でもここ10年ほどでかなり活発になっています。


🔍【問題提起】アイシング=「本当に必要か?」説

昔から:

  • 登板後は肩肘に氷嚢を巻いて冷やすのが常識

  • 「アイシングすれば炎症が抑えられ、回復が早まる」と信じられてきた

しかし最近は:

  • 冷やすと回復が遅れるのでは?

  • 自然治癒プロセス(炎症反応)を邪魔してるのでは?

  • むしろ回復力が下がって、選手寿命を縮めている可能性もある
    …という疑念が高まっています。


🧠 科学的な視点から見ると…

✅ アイスは「痛みは抑える」が「治癒を早める」とは限らない

  • 冷却で血管が収縮 → 白血球や栄養素の流れが悪くなる

  • 結果として、腱や靱帯の修復が遅れる可能性あり

✅ 回復に必要な炎症反応を抑えすぎると…

  • 体が「回復モード」に入れない

  • 慢性的な筋腱の疲労 → 腱炎、靭帯損傷のリスク上昇


👨‍⚕️ 実際の現場ではどうしてる?

  • MLBの一部球団では、アイシングを廃止しているところもあります(例:アスレチックス、ドジャースなど)。

  • 日本でも、**ソフトな温熱療法(40℃前後)やアクティブリカバリー(軽い動き)**に移行しているチームも。


✅ 結論まとめ

観点 昔の考え方 最近の考え方
アイシングの効果 炎症抑えて回復促進 回復プロセスを邪魔する可能性あり
選手寿命への影響 長持ちさせる むしろ縮める恐れあり
現場の流れ 常識だった 疑問視され、代替療法に移行中

🧊アイシングを使うなら、こう使え!

  • 激しい痛みや明らかな腫れがある時だけ

  • 15~20分以内、1日数回まで

  • 登板後の定例ルーティンにしない

  • 代わりに:

    • アクティブリカバリー(ウォーキング、スローキャッチ)

    • 温熱療法、超音波、低周波などを組み合わせる